挨拶・予想・肩書き


7期のEddieです。

AnotherVisionではテキストを書く仕事を主に担当していました。AVCCに記事を書くのは今年で4回目です。気が向いたら昔の記事も読んでくれると嬉しいです。

さて今日は12月31日。2022年も、このカレンダーも、いつの間にやら最終日です。ため息さえ凍りつくようなこの年の瀬に、せめて心だけでも温まる記事を書きたい。かじかんだ指先を溶かすカイロように、小さくとも確かな、優しい熱を届けたい。そんな気持ちがいま、僕の心の8割を占めています。これまでも、これからも、冬が来るたび僕は同じ想いを胸に抱くのでしょう。それはそれとして、この記事は残りの2割の心で書きました。

 

*「肩書きとAnotherVisionの未来」は「ホストに関する予想」を読んだ後でないと理解できない可能性が高いです。

 


AVCCの挨拶

AVCCでどんな挨拶の文句が使われているのかが気になったので、調べてみた。

調査対象としたのは2019年12月1日から2022年12月31日(「限りなく冗長な自己紹介、あるいは小さな記事の寄せ集め、あるいは他の何か。」)までの4年分の記事、計159本である。まず各記事から挨拶部分を抽出し、語彙と形式に基づいていい感じに分類した。次に挨拶ごとの使用回数をカウントした。その結果、AVCCで最もよく利用されている挨拶は「こんにちは」であることがわかった。

以下にその詳細を書いていくことで、僕の卒論の代わりにしたいと思う。


<挨拶の種類>
この4年間のAVCCで使われてきた挨拶は、語彙と形式によって5種類に大別できる。「時間に基づく挨拶」「関係性に基づく挨拶」「特殊な挨拶」「その他の挨拶」「挨拶なし」の5つだ。ひとつひとつ見ていこう。

①時間に基づく挨拶
「おはようございます」「こんにちは」「こんばんは」という日本語の最も基本的な挨拶がこれにあたる。用例は少ないが「ハロー」もここに分類した。これらの挨拶は単体で用いられることもあれば、「おはようございます、こんにちは、こんばんは」という風に並列的に用いられることもある。

②関係性に基づく挨拶
「どうも」「はじめまして」「お世話になっております」「はじめまして+お久しぶりです」の4種類だ。「初めまして」と漢字表記される場合も多い。時間に基づく挨拶と組み合わせて使われることもある。

③特殊な挨拶
特定の状況でのみ用いられる、あるいはその挨拶を用いる人が少数であるような、日常で見聞きする頻度が低い挨拶をここに分類した。

AVCCで確認できたのは「メリークリスマス」「おはこんばんにちは」「おはこんハロチャオ!」「やっはろ~~」「ごきげんよう」「はいたい!」「わいわい!」の7種類。

また、珍しい挨拶というわけではないが、他に適当な分類先の無かった「皆さんいかがお過ごしでしょうか」もここに分類した。

④その他の挨拶
日常的に用いられている挨拶のような定型性は無いものの、「最初に自分の名を名乗っている」という点に挨拶らしさを認められるものはここに分類した。

具体的には「本日12月31日の記事を担当します、7期のEddieです」「最近右腕の龍の紋章が疼いている、7期のEddieです」という風に何かひとこと言ってから名乗るパターンと、記事冒頭から「7期のEddieです」と言って名前で切り込んでいくパターンだ。

特に後者は、サザエさんの次回予告で「マスオです。仕事帰りのお父さんが怪しげな店に入っていくのを見かけて……」という時の、あの「マスオです」みたいな歯切れの良さがあって僕は好きだ。

僕は去年も一昨年もAVCCでは「どうも、7期のEddieです」と挨拶していたのだが、今回はこのサザエさんの次回予告方式を採用して「7期のEddieです」と挨拶している。

⑤挨拶なし
これといって挨拶がないパターンも存在する。ただしその中にも、自己紹介欄を設けており挨拶の意志を感じられるものと、記事のどこかで一応名前が出てくる程度のものと、どこにも名前が無いものの3種類が存在する。

AVCCで用いられている挨拶の分類は以上だ。

<各挨拶の使用回数>
 上に挙げた挨拶が、過去の159記事の中でどれだけ使われているかを数えてみた。結果は下表の通りだ。


使用回数1位は56回で「こんにちは」。2位に35回の差をつけての圧勝となった。日常会話で発することの多い「こんにちは」に対する強い信頼の証と言えるだろう。

2位は21回で「はじめまして」。人数の多いAnotherVisionでは同じサークルの仲間といえど面識の無い人も多いことを意識しての使用か。2022年には「はじめまして」の単体使用が無く、また他の挨拶との併用も少ないというのが興味深い。馴れ馴れしい奴が増えている、ということを意味しているのであろうか。

3位は11回で「こんにちは+はじめまして」。全体に向けて「こんにちは」と爽やかに挨拶をしつつ、面識の無い人に対しては「はじめまして」と礼儀正しく告げる、抜け目のない挨拶だ。

以上、ベスト3は大方の予想通りの結果となった。

ほかに気になったのは、「おはようございます、こんにちは、こんばんは」というように、複数の挨拶を併記している記事が多いという点である。153記事中、31記事で複数の挨拶が併記されている。

これは、昼に読む人もいれば夜に読む人もいるし、知り合いもいれば面識のない人もいるというように、多様な読者の存在を想定しての気遣いであろう。多様性への配慮の意識がAVCCにまで広がっているのかもしれない。もしくは「たくさん挨拶を書き並べたい!」という欲張りな心の表出という可能性もある。

また、「おはよう+こんにちは」の組み合わせがまだ使われていないという点も注目に値する。早い者勝ちだから、先駆者になりたい人は急いで使って欲しい。

<結論>
AVCCでは「こんにちは」が最もよく使われる挨拶であることがわかった。「アナ〜ビ〜!」みたいなAnotherVisionオリジナル挨拶が流行しない限り、この状況は変わらないだろう。今後AVCCを書く皆さんは参考にしてほしい。

本記事で取り扱ったテーマについてはまだかなり分析・考察の余地が残されているので、誰かが引き継いでくれることを期待している。

 

 

ホストに関する予想

先日渋谷を歩いていたら、世界三大宣伝トラックの一つ、ホスト宣伝トラックに出くわした。

知らない人のために説明しておくと、世界三大宣伝トラックとは、ホスト宣伝トラック、謎のアイドル宣伝トラック、そしてバニラ求人宣伝トラックの3つのことである。渋谷はその全てをもれなく見学することができる世界でも稀な場所だから、いつも観光客であふれている。

僕が出会ったトラックには、カラフルな荷台にホストの男性数名の顔と名前がデカデカと印刷されていた。驚くべきことに、その中の一人の名前が「碇シンジ」であった。本物の碇シンジである可能性は低いから、これはたぶん源氏名であろう。

少し調べてみると、ホストの源氏名はアニメや漫画のキャラクターから取られることが多いようだ。両津勘吉とかもいるのだろうか。酒には強そうである。一昔前のホストは信じられないくらい髪の毛を盛っていたイメージが強いが、あのホストたちの源氏名はもしかしたら武藤遊戯とかだったのかもしれない。

そもそも「源氏名」というのは、本来は『源氏物語』から取った名前を言うらしい。とするとアニメや漫画のキャラクターから名前を取るのは、割と原義に近いことをやっていてなかなか風流だ。僕の源氏名はEddieだが、これはただ本名をもじっただけで趣がない。大学で日本文学を学んでいる身としては何とも情けない体たらくである。

ホストの宣伝トラックには、顔や名前と一緒にそれぞれの肩書きが書かれていることが多い。それも「社長」とか「支配人」とか「代表」とか、どれも立派な役職である。

結局のところ誰が一番偉いのだろうか。この疑問について僕は時々、本当は誰が偉いとか、誰が偉くないとか、そんなものは無いんじゃないかと思うことがある。

これはあくまで偏見だが、トラックに顔が載っていない人まで含めて、全てのホストが「会長」だの「理事長」だの序列のうやむやな役職をもっているんじゃないかという気がしている。

規模の大きいホストクラブともなると、「長」「部長」「専務」「主任」「相談役」「取締役」「最高顧問」「CEO」「最高司令官」「名誉会長」「総書記」「総長」「主将」「キャプテン」くらいは居てもおかしくない。

そんなにたくさん必要ないんだからあるわけがないと思うかもしれないが、「偉いホストにもてなされることで自分の地位を確認したい」という客の承認欲求を満たすためだと考えれば、ありえない話ではないだろう。

人はみな、付き合っている人々のステータスによって自分の地位を確認しようとする。芸能人と知り合いであることを自慢するのも、クラスのかっこいい男子のグループに入ることでしれっと自分もかっこいい男子ですみたいな雰囲気を出すのも、全てそうだ。

肩書きの魔力もそこにある。ホストの客からすれば、下っ端ホストよりは最高顧問のホストに接待されることで自分は上客だと思い込みたいのである。そういう心理を利用してリピーターを増やすために、ホストはみな肩書きを持っていると考えられるのだ。

その場合ホストは、序列というものに慎重になる必要がある。最高顧問と言いつつ実際はただの下っ端などということがあれば客を失望させてしまうからである。

客に疑いの目を向けられるようなリスクはできる限り事前に排除するはずだ。まず間違いなく、ディズニーランドで複数のミッキーが同じ場所に現れないようになっているのと同じ仕組みで、支配人や最高顧問やCEOらの出勤日が重なり過ぎないように調整されているだろう。

また、ホストたち自身も敢えて仲間のホストとの上下関係は不問にしたまま働いているのではないか。「俺は最高顧問だけど、実はキャプテンのあいつの方が偉いんだよな」みたいなことを意識してしまうと、それが接客態度に漏れ出て客に感づかれる恐れがある。

そういうことを避けるためには、ホスト間の序列は曖昧なままにしておかねばならない。だからたぶん、序列がはっきりしないように、ホストクラブの組織図は傘連判状スタイルで書かれている可能性が高い。

ただ、そうは言ってもたくさんの役職があることにはホストたちも気がつくはずだから、「ホストだけにポストがたくさん」というギャグが仲間内で流行している可能性もある。

まあこれはあくまで全て僕の偏見であり、予想だ。実際のホストやホストの客が、本当に僕の予想通りになっているかどうかは未確認である。

しかし逆に言えば未確認だからこそ予想足りうるのだ。まだ否定されてはいないのである。ホストがみな肩書きをもっている可能性は今のところ0ではない。希望はある。

 

 

肩書きとAnotherVisionの未来

AnotherVisionのメンバーだってみんな源氏名で活動しているんだから、極端に言えばホストと一緒だ。キャバ嬢でもいい。極端に言わなかったら全然一緒ではないが、極端に言えば一緒だ。源氏名で活動している人とそうでない人でこの世を二分すれば、AnotherVisionとホストは同じ側の人間になる。だから、極端に言えばAnotherVisionとホストは一緒だ。

なので、大きく論理を飛躍させて言えば、AnotherVisionでも全員に肩書きを配ったほうがいい。なぜなら、「極端に言えばAnotherVisionとホストは一緒」であり「ホストはみな肩書きを持っている可能性がある」からだ(三段跳び論法)。

それに肩書きというのはもっているだけでテンションが上がるし、周囲の人間に振りかざしてビビらせることもできるし、就活でリーダー経験をアピールするのにも使える。あって損はないだろう。

しかしながら、現実的には全員に肩書きを配るのは無理だ。AnotherVisionのメンバー数に対して役職(肩書き)の数が少なすぎる。とてもじゃないがひとりひとりに役職を与えることはできない。

そこで提案なのだが、AnotherVisionの役職を増やしてはどうだろうか。メンバー全員に肩書きを配るにはそれが1番だと思う。メンバーを減らすという方法もあるが、効率性で劣るので今回は見送った。

新設する役職は、まあ余裕をもって500もあればいいだろう。役職というのは、言い換えれば「ある部署における地位」(例えば「法務部」の「部長」)だから、<部署の数×部署内での地位の数>が役職数となる。つまり、その掛け算の結果が500を上回るように部署と地位をそれぞれ新設すればいいわけだ。

部署を増やすなら、例えば「人事部」「品質管理部」「コンプライアンス管理部」「マーケティング本部」など、どの組織にもあるような基本的な部署をAnotherVisionにも設立してはどうだろうか。職分と責任を明確化することで、これらの取り組みを強化することができる。

また謎解き制作団体としては「編集部」「別解対策本部」「議事録監査委員会」「謎解き同行代行相談室」も欲しいところだ。

さらに昨今の社会情勢を鑑みるに、「DX推進部」「グローバルイノベーション戦略本部」「持続可能な一枚謎開発部」「男女共同参画謎解き推進部」も欠かせないと思う。

合わせて時代を先取りし「次世代謎解き開発部」「量子謎解き総合研究所」「22世紀大謎ソリューションセンター」「ハイパー・コンテンツ・クリエイション・フォース」など、最先端の謎解き制作に取り組む部署を設置することで、業界におけるAnotherVisionのプレゼンスを高めていくことができる。

そして各部署における地位については、ホストと同じように「長」「部長」「会長」「専務」「主任」「相談役」「取締役」「総支配人」「理事長」「最高顧問」「CEO」「最高司令官」「名誉会長」「総書記」「総長」「代表」「主将」「キャプテン」があればいいだろう。

気分に合わせて「常務執行役員」「総合アドバイザー」「チーフエコノミスト」「上級フェロー」「上級分析官」「総大将」「宣伝大使」「客員教授」「主席インフルエンサー」「四天王」「七賢」「大司教」「老中」「右大臣」などを導入するのもありだ。今の時代、多様性はあればあるほど良い。

とりあえずこれで、部署の数×部署内での地位の数=16×32=512個の役職を増やすことができる。つまり「編集部主任」のような肩書きを512個も創出できるのだ。

あとはこれをみんなに配ればいい。なぜ配るのかもう一度理由を言おうか? それは「極端に言えばAnotherVisionとホストは一緒」であり「ホストはみな肩書きを持っている可能性がある」からだ。そこから論理を飛躍させて得られる結論は「AnotherVisionでも全員に肩書きを配る」である。

シミュレーション用に高度肩書き分配プログラムも用意した。このプログラムを使えば、上記の肩書きの中から自分に与えられるものを知ることができる。今回は数に余裕があるから、1人につき2つの肩書きを与えるように設定している。また上には挙げていない部署や地位も、私の独断でいくつか加えた(そもそも全て私の独断だが)。

一応、ロトポン(7期)で実験しておこう。ロトポンの肩書きは……

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うむ、大成功だ。ロトポンもなかなか立派になった。

そういうわけで、私はAnotherVisionのメンバー全員に肩書きを配ることを提案する。なぜなら「極端に言えばAnotherVisionとホストは一緒」であり「ホストはみな肩書きを持っている可能性がある」からだ。

AnotherVisionの未来に関わる大事な提案だから、ひとりひとり胸に手を当てて、本当に必要なことは何なのかをじっくり考えてみて欲しい。私はみなさんがより良い判断を下すことを期待している。

 

 

おわりに

最後まで読んでいただきありがとうございました。そしてAVCC取締役のまるさん、トマトさん、本当にありがとうございました。

宣伝ですが、一昨年のAVCCはこちらですのでよかったら読んでください。


noteも時々書いていますので、よかったら見てください。


それでは、よいお年を。